野球を始めるときに欠かせないのがグローブ。しかし、初めて買うときに最も悩むのがサイズ選びです。
内野手・外野手・投手・捕手・一塁手とポジションによって適したサイズは異なり、さらに小学生や中学生といった成長期の子どもには特有の注意点があります。
「どうせすぐ大きくなるから大きめを買おう」と考えるのは経済的には合理的ですが、本当に守備力を高めたいなら、成長期こそ“手に合った小さめサイズ”を選ぶことが重要です。
この記事では、野球グローブのサイズ選び方をポジション別・年代別に詳しく解説します。

グローブのサイズの選び方と表記について
グローブには「サイズ番号」と「インチ表記」の2種類があります。
サイズ番号はメーカーごとの独自基準で、数字が大きいほどグローブも大きめになります。たとえば「サイズ7」と「サイズ8」では、わずかでも捕球面の広さや重さが異なります。
インチ表記は主にアメリカ製グローブに使われ、捕球面の長さをインチで示します。1インチ=約2.54cmで、数字が大きいほどグローブも大きくなります。
グローブ選びでは、ポジションごとのサイズ目安を理解することはもちろん、実際に手を入れて「握りやすさ」「操作性」を確かめることが大切です。

【ポジション別】野球グローブのサイズ目安・選び方
ここからは、一般用グローブ(中学生〜大人向け)のサイズ目安を紹介します。
なお、少年用グローブではポジション別のサイズ区分があまり用いられず、多くのメーカーでは SS/S/M/L/LL や S/M/L のようなカテゴリ表記が一般的です。まずはこのカテゴリを目安に選び、その中で手の大きさやフィット感を確認するのが現実的な方法です。
セカンド・ショート(二塁手・遊撃手)向けグローブのサイズ目安

一般用(中学〜大人):約11.0〜11.25インチ(約27.9〜28.6cm)
素早い捕球と送球が求められるポジションのため、小さめで軽く操作性に優れたモデルが最適。手の動きにしっかりフィットするものを選ぶと守備の精度が上がります。
サード(三塁手)向けグローブのサイズ目安

一般用(中学〜大人):約11.5〜11.75インチ(約29.2〜29.8cm)
強い打球が多い三塁手は、二遊間よりも一回り大きく、ポケットが深めのグローブが好まれます。多少重くても、しっかり捕球できる安定感を優先しましょう。
オールラウンド用グローブのサイズ目安
一般用(中学〜大人):約11.25〜11.5インチ(約28.6〜29.2cm)
特定のポジションに縛られず、どの内野でも使える万能型。中学生や草野球プレイヤーなど、ポジションが固定されていない方におすすめのタイプです。
外野手用グローブのサイズ目安

一般用(中学〜大人):約12.5〜13インチ(約31.8〜33.0cm)
外野手はフライやライナーを確実にキャッチするため、捕球面が広いモデルを選ぶのが基本。ただし、大きすぎると操作性が落ちるため、軽量タイプを選ぶのがコツです。
ピッチャー(投手)用グローブのサイズ目安

一般用(中学〜大人):約11.5〜12インチ(約29.2〜30.5cm)
投手用グローブは「ボールを隠す」ことを重視。守備性能よりもポケットの深さとデザイン(ウェブ形状)を優先して選びましょう。自分の手にフィットして違和感のないものが理想です。
キャッチャーミット(捕手用)のサイズ目安

一般用(中学〜大人):約12〜13.5インチ(約30〜34cm)
捕手用ミットはボールの衝撃を受け止めるため、厚みと耐久性が求められます。小柄な捕手は軽量タイプを選び、体格ができてきた中学後期以降はしっかりした厚めモデルがおすすめです。
ファーストミット(一塁手用)のサイズ目安

一般用(中学〜大人):約12〜13インチ(約30.5〜33.0cm)
内野手からの送球を確実に受けるため、捕球面が広く、ポケットの深い設計が特徴です。初心者や力の弱いプレイヤーは軽量モデルを選ぶと扱いやすいでしょう。
成長期の子どもの野球グローブ選びとサイズの注意点

親御さんとしては「どうせすぐ大きくなるから、少し大きめを買った方が経済的」と考えがちですが、実際には大きすぎるグローブは捕球や握り替えの遅れにつながり、正しい捕球フォームが身につきにくくなります。
守備力を上げたいなら、成長期こそ“今の手にぴったり合うサイズ”を選ぶことが重要です。小さめのグローブを使うことで、正しい捕球姿勢や握り替えの基礎が自然と身につきます。


先日、姫路の某有名校で1年時からレギュラーだった方も、
「小中学生は、むしろトレーニング用の小さめのグローブの方がいい。捕る感覚が養えるから。」と語ってました。
GS本店に来たら、他のお客さんとこんな話ができるかも??
野球グローブのサイズ選び方で、守備力と上達スピードは変わる
野球グローブのサイズは、ポジションと年代によって最適解が変わります。
- 内野手:セカンド・ショート 11.0〜11.25インチ(約28cm前後)/サード 11.5〜11.75インチ(約29cm前後)
- オールラウンド:11.25〜11.5インチ(約28.6〜29.2cm)
- 外野手:12.5〜13インチ(約32〜33cm)
- 投手:11.5〜12インチ(約29〜30cm)
- 捕手ミット:12〜13.5インチ(約30〜34cm)
- 一塁手ミット:12〜13インチ(約30〜33cm)
成長期の子どもは「大きめ」よりも、今の手にしっかりフィットするサイズを選ぶことが上達の近道。経済的には買い替えが必要になるかもしれませんが、正しいサイズ選びこそが将来の守備力を大きく伸ばします。



