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グローブの土手紐とは?通し方(芯とじパターン)の種類と特徴を徹底解説

グローブの土手紐とは?通し方(芯とじパターン)の種類と特徴を徹底解説

野球用グローブを選ぶ際、多くの人が「型」や「革質」、「サイズ」に注目します。しかし、実際に使い込んでいく中で捕球感や操作性を大きく左右する重要な要素が土手紐です。

グローブの土手紐は目立たない存在ですが、その通し方によって、同じグローブとは思えないほど使用感が変化します。

この記事では、グローブにおける土手紐の役割から、代表的な土手紐の通し方(芯とじパターン)について、分かりやすく解説します!

目次

グローブにおける土手紐とは?

土手紐とは、グローブの捕球面下部、いわゆる「土手」と呼ばれる部分を構成する革紐のことです。土手芯や土手革を固定し、捕球時の衝撃を受け止める土台としての役割を果たします。

グローブの土手紐は単なる補強パーツではなく、土手紐の締め具合や通し方、さらには巻き方(順巻き・逆巻き)などによって、「ポケットの深さ」「型の安定感」「捕球感」などが大きく変わります。

つまり、土手紐はグローブの「性格」を決めるパーツだと言えるのです。

土手紐の通し方(芯とじパターン)とは?

土手紐の通し方によって、「土手芯をどの方向で、どのように固定するか」という構造的な違いが生まれます。同じグローブでも、土手紐の通し方が違うだけで、硬さ・柔らかさ・捕球感は大きく変わります。

メーカーによってオリジナルの通し方を展開していることもありますが、ここでは下記4つの代表的な通し方を紹介します。

  • ヨコトジ シングル
  • ヨコトジ ダブル
  • ヨコトジ ダブル(土手紐抜き)
  • タテトジ

ヨコトジ シングルとはどんな通し方?

ヨコトジ シングルは、土手芯を横方向に1本の土手紐で固定する通し方です。土手部分の構造が比較的シンプルで、内野手用グローブや操作性重視のモデルに採用されています。

土手芯を最小限の固定で支えるため、グローブ全体が動きやすく、手に馴染みやすいのが特徴です。

ヨコトジ シングルの特徴

  • 土手が柔らかくなりやすい
  • グローブの開閉がスムーズ
  • 操作性を重視したい選手に向く

一方で、強い打球を受け続けると土手が潰れやすく、型崩れが起きやすい側面もあります。軽快な操作感を優先する内野手に適した通し方と言えますが、土手の強度は高くないのである程度上級者の方向きの通し方とも言えます。

ヨコトジ ダブルとはどんな通し方?

ヨコトジ ダブルは、土手芯を横方向に2本の土手紐で固定する通し方です。ヨコトジ シングルと比べて、土手部分の固定力が大幅に高まります。

グローブ全体の剛性が増し型の安定感が高い通し方なので、多くのグローブの基本の通し方としても採用されています。

ヨコトジ ダブルの特徴

  • 型が崩れにくい
  • 捕球時のブレが少ない
  • 土手の耐久性が高い

型崩れがしづらい反面、最初は硬さを感じやすい場合もあります。オーソドックスな通し方なので幅広い方におすすめではありますが、しっかりと型付けをしてもらった上で使用することが良いでしょう。

ヨコトジ ダブル(土手紐抜き)とはどんな通し方?

ヨコトジ ダブル(土手紐抜き)は、ヨコトジ ダブルの構造をベースにしながら、土手芯を固定する革ひもをあえて通さない通し方です。土手部分の柔らかさや捕球時のフィーリングを重視した芯とじパターンとなっています。

構造自体はヨコトジ ダブルと同じく、土手芯の幅や奥行きをしっかり確保していますが、芯に直接革ひもが通っていない点が最大の違いで、この構造により、土手に余分な硬さが出にくく、グローブ全体に動きが生まれます。

ヨコトジ ダブル(土手紐抜き)の特徴

  • 土手が柔らかく、捕球時のフィーリングが出やすい
  • グローブの開閉がスムーズ
  • 内野手の素早い送球動作に向く

ヨコトジ ダブル(土手紐抜き)の最大の特徴は、土手の柔らかさと感覚の出やすさです。ヨコトジ シングルと同様に、土手芯に革ひもが通っていないため、捕球時のボールの乗りが良くなります。

一方で、ヨコトジ シングルと比較すると、土手芯の奥行きが広い構造になっているため、ポケットはやや浅くなりやすい傾向があります。

タテトジとはどんな通し方?

タテトジは、土手芯を縦方向に固定する通し方です。

現在主流となっているヨコ方向の通し方に比べると採用例は少なめですが、捕球の安定感を重視する選手から根強い支持があります。

土手芯を縦方向に固定することで、土手部分が潰れにくく、捕球面全体の剛性が高まる構造になっています。

タテトジの特徴

  • 土手の強度が高い
  • 捕球面が安定しやすい
  • 強い打球にも負けにくい

タテトジの最大の特徴は、高い安定感と耐久性です。強い打球や送球を繰り返し受けても、土手が変形しにくい構造となっています。

一方で、土手に硬さが出やすく、グローブの開閉には慣れが必要です。そのため、操作性よりも確実な捕球や安定感を重視する選手向きの通し方と言えるでしょう。

投手用グローブや、深いポケットでボールをしっかり収めたい外野手などに適した芯とじパターンと言えます。

土手紐の通し方を理解すると、グローブ選びの精度が上がる

土手紐はの通し方(芯とじパターン)を理解することで、グローブの捕球感や操作性、型の安定感が大きく左右されます。

ヨコトジ シングルは、柔らかさと操作性に優れ、内野手の軽快なプレーを支える通し方。ヨコトジ ダブルは、型の安定感と耐久性に優れ、多くのグローブで基本仕様として採用されるオーソドックスな通し方。

ヨコトジ ダブル(土手紐抜き)は、柔らかさと感覚を重視した通し方で、内野手のフィーリングを最大限に引き出します。そしてタテトジは、土手の強度と捕球の安定感に優れ、投手用や安定感を重視する外野手に適した通し方と言えるでしょう。

同じグローブであっても、土手紐の通し方が違うだけで「硬い」「柔らかい」「扱いやすい」「安定する」といった印象は大きく変わります。だからこそ、グローブを選ぶ際には、型や革質だけでなく、土手紐の通し方にも目を向けることが重要です。

自分のポジションやプレースタイルに合った土手紐の通し方を理解し、必要に応じて調整することで、グローブはより“自分の武器”に近づいていきます。ぜひ、次にグローブを選ぶときや調整するときには、土手紐にも注目してみてください。

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