「新品のグローブ、なんか弾く…」
「捕ったはずなのにこぼれる…」
それ、グローブのポケットが“自分用”に作れていないのが原因かもしれません。ポケットとは、捕球面の“ボールが落ち着く場所”。ここが決まると、捕球が安定し、次の送球動作までが一気にスムーズになります。
とはいえ、やみくもに揉んだり、強く叩いたり、オイルを塗りすぎたりすると、逆に型崩れや弾きやすさにつながることも。今回は、「なぜポケットが必要なのか」、「ポケットの作り方」をわかりやすく解説します。
グローブのポケットってなぜ必要?
グローブのポケットの役割はシンプルで、捕球の衝撃を受け止め、ボールを“そこに留める”ことです。
ポケットが曖昧だと、毎回ボールの当たり所がブレて、結果として弾いたり、握り替えが遅れたりしやすくなります。ポケットを作る=「捕球位置を決める」こと、と言い換えてもいいです。
加えて、ポケットには“位置”の考え方があります。
一般的には、
- ウェブ下:深く作りやすく、包み込む捕球に向きやすい
- 中心:安定と握り替えのバランス型
- 薬指寄り:浅めで握り替え重視(内野手に多い傾向)
といった目安があります。
ただし大事なのは、ポジション理論だけで決めないこと。自分の捕り方(当て捕り/掴み捕り、縦使い/横使い)に合わせて、“ボールが一番落ち着く一点”を育てるのが正解です。

グローブのポケットの作り方を解説
ここからは具体的にどのようにグローブのポケットを作るとよいかについて解説していきます。
共通して押さえたいのは次の2点。
- 「狙った場所を深くする」意識
- オイルは基本“薄く”。塗りすぎは型崩れや重さの原因になりやすい
また、型付け全般の注意として「芯(骨)を折らない」ことも重要です。柔らかさ優先で全体をフニャフニャにしたい方もいるかもしれませんが、芯をつぶしてしまうと捕球が安定しにくくなるため注意してください。
では、グローブのポケットの作り方について具体的な方法3つを順にいきます。
方法1. 型付けボールを使ってポケットを作る

「叩くのは怖いけど、家でポケットを作りたい」なら、型付けボールを使うことがおすすめです。
走れ!大井チャンネル監修の「型付け専用ボール」は、縫い目や凹凸が少ない設計で“受球面に跡をつけにくい”こと、また、サイズと重さの違う野球用/ソフトボール用を展開していることが特徴です。
- 野球用(オレンジ/ブルー):直径約7.6cm、290g前後
- ソフト用(ピンク):直径約10cm、650g前後
使い方(基本手順)
- ポケットにしたい位置を決める(ウェブ下/中心/薬指寄り など)
- その位置に向けて型付けボールを投げる
- ボールの重さでグローブのポケットが深くなっていく
コツ
- “全体を柔らかく”ではなく、狙った一点に「くぼみ」を作る意識
- 何度も同じ位置で受ける(開閉する)ことで、ポケットは育ちます。
方法2. グラブハンマーを使ってポケットを作る

「ポケットを早く、強く作りたい」ならハンマー系もおすすめ。
ただし一番やりがちなのが、ポケットを深くしようとするがあまり、無駄に革を伸ばしてしまい、受球面にシワが出来る原因を作ってしまったり、破れやすくなってしまったりすること。
使い方(安全寄りの考え方)
- ポケット位置にハンマーを当てる
- 受球面の“狙ったくぼみ”周辺を中心に、弱め→徐々に叩く
- 必要なら、指の付け根〜土手側の“曲げたい線”も軽く(叩きすぎない)
注意点
- 叩きすぎると、かえって型崩れを起こしたり、破れやすくなったりします。
- オイルを使うなら“薄く”。塗って柔らかくするより、形をつけて保つのが主目的です。
方法3. 野球専門店に型付けを依頼する

「失敗したくない」「自分の捕り方に合わせて最短で決めたい」なら、専門店依頼がいちばん確実です。
理由は単純で、店側はグラブの構造(芯・革の硬さ・折るべき線/残すべき硬さ)を見ながら、“弾きにくい形”に整える経験値があるからです。
依頼時に伝えると良いこと
- 守備位置(内野/外野/投手/捕手 など)
- 捕り方(当て捕り寄り、掴み捕り寄り、縦使い/横使い)
- ボールの種類(軟式/硬式/ソフト)
- どこでボールを落ち着かせたいか(ウェブ下・中心・薬指寄り)
店に任せるメリットは「完成形が早い」だけじゃなく、変なクセ(山・潰れ・閉じ方のズレ)を避けられる点にあります。

あなたの守備を支える、理想のポケットへ
ポケットは、グローブの“心臓部”。捕球が安定し、握り替えが速くなり、結果として守備の余裕を作ってくれます。
- 家でコツコツ派:型付けボールで「狙った一点」を育てる
- 早く形にしたい派:ハンマーで作る。ただし叩きすぎ・型崩れに注意
- 失敗したくない派:専門店に依頼して、捕り方に合わせて最短で仕上げる
そして最後に。ポケットは「作って終わり」ではなく、同じ場所で捕るほど育つものです。焦らず、でも狙いはブレずに。あなたのグローブを、あなたの守備に“馴染ませて”いきましょう。



