香川県の人気スポーツショップ「マルビシスポーツ」には、全国の野球・ソフトボール選手からグラブの型付け依頼が集中する、若きスペシャリストがいます。
それが、型付け・リペア担当のカクちゃん。年間1,000個以上、累計5,000個を超えるグラブを”実戦仕様”に仕上げてきたその技術は、多くのプレイヤーから絶大な信頼を集めています。
特に、内野手や、手の大きさに悩む小中学生・女子選手からの支持が厚い「角銅流型付け」の秘密と魅力に迫ります。
カクちゃんのプロフィール

カクちゃん(角銅 泰輔)
マルビシスポーツ・型付け/リペア担当。
1998年生まれ。年間約1,000個、累計5,000個以上のグラブ型付けを行う。
全国に約200名しかいない「ミズノ エキスパートリペアマン」資格保持者で、スラッガー本社の研修にも定期参加。メーカー特性を理解しつつ、プレイヤーの使用状況やクセに合わせた“実戦仕様の型付け”が持ち味。内野用グラブ、特に小中学生・女子選手向けのコンパクト仕上げが得意。プロ野球選手のメンテナンスや学校での講習も担当している。
選手に合わせた実戦型。それがカクちゃんの型付け

「いや〜、マルビシスポーツの型付けといえばカクちゃんやろ!」
取材冒頭からそう語るのは、今回インタビュアーを務めたゴリスポ先生。先生からカクちゃんに、型付けの極意を聞いていただきました。
ゴリスポ先生メーカーの型に寄せる職人さんは多いけど、カクちゃんは“選手に合わせる”ってよく聞くよね。実際どうやってるの?



僕の場合は、まず“その選手がどう使っているか”を見るところから始まりますね。グローブの開き方、指のかかり方、ボールの入り方…。同じモデルでも、プレイヤーによってクセが全然違うので。
選手ごとに異なる“扱いやすい角度”や“開閉のスピード”を丁寧に観察し、そのうえで紐のテンションや芯材の微調整を行い、最適なバランスを作り上げていく、みたいな感じかな。



大きめのグラブをコンパクトに仕上げるのうまいよね。小中学生とか女子選手のファンが多い理由、すごい分かる。



僕自身、手が大きいタイプじゃないので、コンパクトに仕上げるのは得意ですね。軽く、閉じやすく、でも捕球面はしっかり立つように心がけています。
年間1,000個を加工するからこそ生まれる再現性の高さ





年間1,000個でした?型付けの再現性がすごい高いよね。



毎日触っていると、“革質”や“芯材の硬さ”の違いが手で分かるようになりますよね。同じメーカーでも、個体差に合わせて微調整できます。



得意なメーカーはやはり久保田スラッガー?



それはそう。学生時代から使い込んできたメーカーですし、好きなメーカーなので、久保田スラッガーの型付けに関しては誰よりも上手い自信がありますね。



正直、久保田スラッガーが一番難しい。すごいと思う。



逆に僕は、久保田よりもGSの方が難しいかも…?(笑)
ワンランク上の“角付け”とは。





去年からだったかな?“角付け”始めたの。
あれは普通のスチーム型付けとは何が違うん?



角付けは“その選手専用の調整”を行うメニューですね。
実際に使っているグラブを見ると、どんなクセがあるか分かるじゃないですか。その情報をもとに、紐の張り方・芯材の強弱・捕球面の角度など細かい調整を施します。
その上で、湯もみ型付けで仕上げることで、最適な柔らかさと可動域を作っていく という内容ですね。



角付けの料金は?



店舗でグローブを購入いただいた場合は3,300円。
持ち込みの場合は6,600円ですね。※税込価格



それだけ手が込んでこの価格はかなり安いですね。


ミズノ最上級リペアマンとしての確かな技術





しかも、数少ない(200人程度)ミズノのエキスパートリペアマン。
求められるクオリティも高くなってきますよね。



グラブの構造を理解した上での高度な修理は求められますよね。破れ補修、芯材交換、革当て…なんでも対応できるように勉強しています。



久保田スラッガーの方も勉強されてるんですか?



年に数回、久保田スラッガーの研修に参加しています。なので、メーカーの設計意図などは理解した上で型付けや修理をしていますね。



さすが。なんか型付けのプロっぽいことしてたりしないの?(笑)



尽誠学園の女子野球部さんや中学校へメンテナンス講習には読んでもらったりしています。あとは、プロ野球選手からも定期的に依頼をいただいたりしているくらいかなぁ。(笑)
カクちゃんへの型付け依頼方法 & マルビシスポーツ在店情報
若手職人ながら、現場からの信頼も厚く、香川だけでなく県外からの郵送依頼も増えているというカクちゃん。
型付け依頼は、マルビシスポーツへの来店、またはInstagramのDMからの郵送依頼が可能です。
来店時には、カクちゃんが外商や展示会で不在の日もあるため、Instagramをフォローしてスケジュールを確認しておくのがおすすめです。
| 時間 | 10:30〜19:00 |
|---|---|
| 定休日 | 水曜日 |
| 電話 | 0877-22-2367 |
| 店舗Instagram | https://www.instagram.com/marubishisports/ |
| カクちゃんInstagram | https://www.instagram.com/marubishisports_kaku/ |
| 住所 | 〒763-0074 香川県丸亀市原田町2260-1 Google map |











