2026年夏の甲子園も、数々の名勝負が繰り広げられ、球児たちのプレーに全国が沸きました。そんな熱戦の舞台で、選手たちの手元を彩っていたのが各社のグローブです。
甲子園で使われているグローブを見ていると、そのメーカーごとの特色や、選手の好みがよく見えてきます。ミズノやゼットのような王道メーカーから、GSや和牛JBのような新興メーカーまで、実に多彩な顔ぶれが揃いました。
今回は、2026年夏の甲子園で実際に使用されたグローブメーカーを、使用率の感覚とあわせて一覧で紹介していきます。各メーカーの特徴や、どんな学校・選手に使われていたのかもあわせて解説しているので、これからグローブを選びたい方の参考にしてもらえたら嬉しいです。

2026年夏の甲子園で使用されたグローブメーカー一覧
2026年の夏の甲子園大会で確認できたグローブメーカーをずらっと一覧に並べてみました。
| ミズノ | ZETT | SSK |
| ローリングス | 久保田スラッガー | アトムズ |
| GS | ドナイヤ | ディークエスト |
| アストラルK | 和牛JB | ハタケヤマ |
| ハイゴールド | ザナックス | テッペン |
| アイピーセレクト | アントラー | グロム |
| ウィルソン | ラグデリオン | アールグレイス |
| YAMAMOTO | DIO | ジュンケイ |
| KANAME | RYU | ブルースボルト |
| ジームス | エールストーリー | など |
大手メーカーから、新興メーカーまで、これだけの数が甲子園で使われていました。以下、特に使用率が高かったと思われるグローブメーカーを中心に紹介していきます。
1. ミズノ(使用率:約35%)

まずは、王道のミズノです。健大高崎、仙台育英、横浜、履正社など、全国各地の高校球児が甲子園の舞台で使用していた、今大会も最大手メーカーの座を守っていました。
ミズノの魅力はやはり、プロから少年野球まで幅広い価格帯とラインナップにあります。中でも高校生に人気のミズノプロは、高級で高品質。グローバルエリートは軽量で機能性が高く、フィット感と操作性のバランスが光ります。2026年モデルでは、ミズノプロクラシックがアップデートされ、フィット感のアプローチを左右から上下に変更するなど、細部までこだわりが感じられました。
日本の野球市場において圧倒的な信頼を築いているミズノ。甲子園でもその存在感は別格でした。
2. ZETT(使用率:約20%)

続いて、ZETT(ゼット)。ミズノと同様に、全国各地の球児に使用され、明徳義塾や沖縄尚学、青森山田高校など幅広い高校で使用選手が見られました。特に内野手の使用率が高い印象でした。
ゼットといえば「プロステイタス」シリーズが代名詞。ボックス型構造で深いポケットを作りやすく、親指芯4層構造でしっかりとした捕球感を確保しています。手口紐逆巻きで親指の縦使いを助けるなど、細かな設計が現場感覚に寄り添っていて、なぜ高校生がプロステを選ぶのかの理由がよくわかります。
ミズノに次ぐ第2の柱として、今後も甲子園で欠かせない存在です。
3. SSK(使用率:約5%)

SSKは、特に関東第一高校の使用者の多さが目立ちました。智辯和歌山高校の選手が使うなど、10〜20年ほど前まではもう少し使用率が高かったイメージがありますが、ミズノやゼットと比べると若干ユーザーが減ってきているようにも感じます。
とはいえ、SSKのプロエッジシリーズは今も高い人気を誇り、844型や874型、714型など、名モデルが揃っています。ナチュラルレザーWVを使った上質な革は、軽くてしなやか。プロ野球選手の意見を反映した独自の開発体制も健在で、質の高さで選び続けられているメーカーです。
4. ローリングス(使用率:約5%)

ローリングスは、大手メーカーとしては使用率は高いとは言えませんが、横浜高校の投手・O君など、ビッグネームや注目される選手がぽつぽつと使用していました。
海外メーカーの雰囲気を持ちながら、日本市場向けにもしっかり対応しているのがローリングスの強み。プロプリファードシリーズは、耐久性が高く独自の重厚な風合いの皮革が特徴で、多くのメジャーリーガーにも愛されています。「HOH」シリーズはローリングスの代名詞と呼ばれ、こちらもファンが多いです。
派手さで選ぶというより、通好みで選ばれるメーカーという印象です。
5. 久保田スラッガー(使用率:約3%)
久保田スラッガーは、「グラブを替えるだけで守備力が1ランクアップする」と言われるほど、玄人筋から支持されるメーカーです。
最大の特徴は、革の柔らかさ。自由自在に型付けできる素材感を持ち、手の一体感を追求した設計になっています。手のひら捕球や、グラブを手のように使う感覚を求めるプレーヤーには、久保田スラッガーのフィーリングが刺さります。
甲子園での使用率こそ多くはありませんが、選ぶ選手はガチの守備志向という、独特のポジションを築いています。
6. GSグローブ(使用率:約3%)

新興メーカーの中で存在感を高めているのが、GSグローブです。2026年の甲子園では、花咲徳栄、八王子実践、岡山学芸館などの選手に使用されました。そのほかにも、敦賀気比のベンチメンバーにも保持者がいたと確認できています。
GSグローブといえば、型付けとグラブ本体を組み合わせた実戦向きの考え方が最大の魅力。当て挟み型やヘラクレス型、サムライ型など、名前と役割がはっきりしたモデルがラインナップされていて、選手のプレースタイルに合わせて選びやすいのが特徴です。
新興メーカーで使用率はまだ高くはないものの、年を追うごとに甲子園で見られる数が増えている、今もっとも勢いのあるブランドの一つです。

7. 和牛JB(使用率:約3%)

和牛JBは、中京高校や拓大紅陵、東海大甲府、日南学園など、全国の高校球児に使用されていました。
和牛JBの最大の魅力は、厳選された宮崎和牛革のみを使用した独自の素材感。「軽量」「型くずれしない」「しなやかな粘り」が三本柱で、日本最高のなめし技術を活かした国産グラブとして評価が高いです。定番カラーはオレンジ、パワーオレンジ、ブラックの3色に絞られていて、“これぞ和牛JB”というブランドイメージもしっかり確立されています。
こちらも新興メーカーの一つですが、甲子園で見ないことはないというポジションまで来ています。
8. アイピーセレクト(使用率:約3%)
アイピーセレクトは、履正社高校や霞ケ浦高校で使用者が見られました。セカンド・ショートといった内野手の使用者がほとんどで、内野職人系ブランドとして着実にファンを増やしています。
グラブの内裏部・背面部に施された特殊構造が、構えたときや捕球時の力みを取り除き、次の動作への安定感を生み出すという独自設計が特徴。「力で投げる」感覚から「自然に腕が振れる」感覚へと導いてくれる、内野手には嬉しい設計思想を持っています。
革質も、しっとりもちもちとした感触で、軽さも兼ね備えている。内野手が本気で選ぶブランドとして、今後もっと注目されそうです。
9. ハタケヤマ(使用率:約3%)
ハタケヤマは、横浜高校や立命館宇治、神村学園高校など、キャッチャーの使用者がかなり多かった印象です。「キャッチャーミットといえばハタケヤマ」と想起する方も多いと思いますが、今も変わらずその信頼感は厚いことがわかります。
ハタケヤマのキャッチャーミットは、純国産黒毛和牛革を使用。独自考案のフェルト芯(ポケット部の平芯)を採用し、丈夫で軽く、型くずれしにくい構造になっています。ウェブまわりの背面にハミダシが入っているのも他社にはない特徴。
M22型、8型、9型などの人気モデルが揃い、キャッチャーの現場でずっと選ばれ続けている理由がよくわかります。
10. ザナックス(使用率:約2%)
近年、グローブのクオリティがぐっと高くなっているザナックス。三重高校や東筑高校などで使用者が見られました。
ザナックスの特徴は、多くの商品が日本製で、品質や型にこだわる姿勢。トラストエックスシリーズは、革の品質、革新的な技術、そして職人の情熱が詰まったフラッグシップで、「高素材」「高性能」「高品質」「洗練されたデザイン」の4要素を高いレベルで実現しています。オランダ産のキップレザーを使用したモデルも登場し、弾力性のある革質が魅力です。
長年、野球分野では下振れしていたイメージもありますが、本気度の伝わるグローブが増えてきたので、今後さらにザナックスを使用する選手が増えてくるかもしれません。
まとめ
2026年夏の甲子園で使われたグローブメーカーを振り返ってみると、やはりミズノとZETTの2強が圧倒的なシェアを占めていました。この2社は、価格帯・ラインナップ・信頼性のいずれをとっても、甲子園の主役級と言える存在です。
一方で、GSグローブや和牛JBといった新興メーカーの使用者も着実に増えていて、選手たちのグローブ選びが多様化していることを強く感じます。
キャッチャーミットではハタケヤマが今も王座を守り、内野手ではアイピーセレクトや久保田スラッガーなど専門メーカーが根強い支持を集める。ポジション別にも、それぞれの色がしっかりと出ていました。
「甲子園で使われているから」だけで選ぶ必要はありませんが、プロの試合よりもリアルな”現場感覚”が見えるのが高校野球の魅力でもあります。今回の一覧を参考に、自分の相棒となる1個を探してみてはいかがでしょうか。



